気象庁予報業務許可 第51号
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気象お役立ち情報

そもそも「前線」とは?

2023-10-04

朝晩が涼しくなり、だんだんと過ごしやすい季節になってきました!
寒暖差が激しいので、皆様体調管理には十分気を付けてお過ごしください。

さて、前回は「秋雨前線ってなに?」ということについてお話しましたが、
今回はそもそも「前線」とはどういうものなのかについてお話したいと思います。


気象における「前線」とは、寒気(冷たい空気のかたまり)と暖気(暖かい空気のかたまり)がぶつかりあった時にできる境界線(前線面)が、
地表と接する線のことを指します。
前線ができる仕組み

前線には、大きく4つの種類があります。おそらくテレビの天気予報などで耳にすることも多いのではないでしょうか。

①温暖前線
 寒気と暖気がぶつかった際、暖気が寒気を押して進む時に現れる前線です。
 長時間広い範囲に弱い雨を降らせる特徴があり、前線の通過後は暖気が流入することにより、  
 気温が上がる傾向にあります。

 温暖前線の図解です。

②寒冷前線
 温暖前線とは逆に、寒気が暖気を押して進む時に現れる前線です。
 短時間で狭い範囲に強い雨を降らせる特徴があり、前線の通過後は寒気が流入することにより
 気温が下がる傾向にあります。

 寒冷前線の図解です。

③停滞前線
 寒気と暖気の勢力が拮抗していて、どちらにも大きく動かない前線です。
 長時間雨が続く特徴があり、日本では5~7月頃と9~10月頃に顕著な停滞前線ができやすいです。
 このうち9月にできる停滞前線が、前回説明した「秋雨前線」です。
    
 停滞前線の図解です。

④閉塞前線
 温暖前線と寒冷前線が発生している状況で、スピードが速い寒冷前線が
 前を行く温暖前線に追いついたときにできるのが閉塞前線です。
 閉塞前線ができる頃が低気圧の最盛期となることが多く、強い雨が降りやすくなります。
 閉塞前線には温暖型と寒冷型があり、温暖型の場合は温暖前線の特徴に近い天候
 寒冷型の場合は寒冷前線の特徴に近い天候になります。

 温暖型閉塞前線の図解です。    寒冷型閉塞前線の図解です。

前線ごとの気温の変化や雨の降り方の特徴を覚えて、ぜひ普段の生活にお役立てください!


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