「荒天リスク精算型試行工事」は、港湾における働き方改革を進めるために、国土交通省が推進している方策のひとつです。
作業船を使用する海上工事では、荒天が続くと工期を守るために休日返上で作業を行うこともあり、作業員の心身の疲労から事故につながることも懸念されてきました。
「荒天リスク精算型試行工事」は、こうした荒天によって生じるリスクを発注者側が負担し、必要に応じて工期を伸ばしたり、休業費用の補填を行ったりすることで、作業員の休日確保を行うことを目的としています。
■2.「荒天リスク精算型試行工事」の考え方海上工事では、基本的に各港湾で定められた供用係数を用いて工程や予算を組みます。
これがいわゆる「固定型」と呼ばれる従来の方法でした。
しかし、近年の異常気象などもあり、実際の施工現場では当初定められていた供用係数以上に荒天が続くケースも少なくありません。
荒天リスク精算型試行工事では、従来の供用係数に加え、実際の荒天日数を考慮した実績供用係数を精算することで、発注者は契約変更や休業費用の補填、工期の延伸など必要な対応をおこないます。
これにより、無理な工期短縮を行わずに、作業員の休日を確保しやすくすることができます。
イメージは公開されている各省庁の資料をもとに弊社にて作成具体的な算出方法については、
国土交通省が作成している 荒天リスク精算型試行工事積算要領(令和6年3月29日付)に示されています。
供用係数同様に、今後も変更・改訂が入る可能性もありますので、実際に算出を行おうとする際は、国土交通省のHPをご確認ください。
■3.最後に
近年、少子高齢化などの影響もあり、海上工事においても、ますます労働環境の健全化やWLB(ワーク・ライフ・バランス)が重視されています。
その実現に向けて「荒天リスク精算型工事」は、重要な手段のひとつとなるでしょう。
シスメット株式会社では、
リアルタイムの波高を観測し、観測したデータはクラウド上で閲覧保存することができる
【デジクラゲ】を提供しています。
上記の
【荒天リスク精算型試行工事での導入例】もございます。
