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気温が高いだけが「暑さ」じゃない!? 「暑さ指数(WBGT)」を知って熱中症を回避しよう!

2024-03-07


いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は熱中症に関するテーマを取り上げようと思います。


「えっ?まだ春なのに熱中症?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、5月頃から熱中症の搬送が増えることを考えると、今から準備を始めて早すぎるということはありません。


実際に去年(2023年)も、5月は484名*の方が緊急搬送されています。
なにより、2023年は年間を通して91,467名*の方が緊急搬送されており、これは消防庁の調査開始以降2番目に多い人数となりました。
*いずれも総務省消防庁「令和5年(5月~9月)の熱中症による緊急搬送状況」によるデータより引用



このような傾向があることから、今年もしっかり熱中症対策について準備しておく必要があります。
まずは熱中症の対策を考えるときに重要な指標である「暑さ指数(WBGT)」について今回はご紹介したいと思います。



目次
■「暑さ指数」とは?
■「暑さ指数」の有効性
■「暑さ指数」の目安
■さいごに




「暑さ指数」とは?

まず、「暑さ」を考える上で重要なポイントがあります。
普段、暑さを考えると気温が高いというイメージが強いのですが、暑さの原因は「気温」だけではないということです。

普段生活している中で、ひと口に暑いといっても、カラッと暑かったり、蒸し暑かったりと、色々な暑さを感じることがないでしょうか?

それもそのはず、暑さに影響しているのは、「気温」「湿度」「輻射(ふくしゃ)熱」だからです。
それぞれどのようなものか、下にまとめてみました。

気温     通常は地上1.25m~2mの大気の温度を指します。
湿度 空気中に含まれる水分の割合です。
高いほど汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなります。
輻射熱 温度の高い方から低い方へ熱が移動する現象(輻射)によって発生する熱です。
日射が暖かいと感じたり、たき火に手をかざすことで温まったりするのはこの熱が原因です。
冬場はヒーターとして活用できますが、夏場はアスファルトの照り返しなどで暑さをもたらします。


暑さは、この3つの要素によって大きく影響をうけます。それを1(気温):7(湿度):2(輻射熱)の割合で計算したものが「暑さ指数」といわれるものです。
これによって算出された数値が、熱中症のリスクをより適正に教えてくれる、というわけです。




■「暑さ指数」の有効性

では、「暑さ指数」の話に戻ります。
「気温」だけの場合と、「暑さ指数(WBGT)」で見比べた場合、どのような結果の違いがあるのでしょうか?

実際のデータに基づく検証結果が公開されているので紹介します。
下記の図は、東京のある地点における2つの日について、熱中症搬送者数を比較したものです。


上から見ていきましょう。
7月18日の方が気温が高いので、一見、熱中症リスクは8月15日よりも高いように見えます。

しかし、下を見ていくと、WBGT(暑さ指数)は8月15日の方が高くなっています。
これは、8月15日は気温こそ7月18日より低いものの、湿度や日射量(輻射熱)は高いためです。

そして、実際の熱中症による搬送者数は8月15日の方が2倍近くだったことが分かります。



                 (環境省) (https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_ex.php)を一部加工


気温だけを見て「そんなに高くない」と思っていたら、熱中症になってしまったという人もいるかもしれません。

このように、暑さを気温だけでなく、様々な要素でとらえることはとても重要です。





■「暑さ指数」の目安

最後に、暑さ指数(WBGT)の数値の目安を紹介します。

   日常生活に関する指針
  
           (環境省) (https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php)より引用

 
 ここでのひとつの基準は、暑さ指数が28(厳重警戒)を超えた場合です。
 このとき、熱中症患者は著しく増加します。
 しかし、あくまで目安であり、25未満でも熱中症になるリスクは決してゼロではありません。
 
 暑さ指数を参考にしつつ、自分の体調や作業も踏まえて、総合的に判断することが重要です。

 屋外作業や肉体的な負担の大きい作業をするときは、こまめに休憩を取ったり、冷たいものなどを脇の下に当てて体温を下げたりする習慣を持つようにしましょう。




■さいごに

 
 いかがでしたか?
 
 今年も暑い時期が長く続くと予想されます。
 皆さまもどうか、暑さ指数(WGBT)を日々の生活や業務の中で熱中症予防にご活用いただければ幸いです。

 弊社では、【NETIS製品を活用した熱中症対策】もご紹介しておりますので、そちらもご参考ください!


 ご覧いただき、ありがとうございました。

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